川手 きわ

かわて きわ

 

1964 年生まれ 飯田市在住

 

 

絵の具で色が塗られたその下には何やら言葉らしきものが書きなぐられている。どうやら、「さようなら」「くび」「ばいばいですね。」「ねずみいろ」「○○さんおバカ」「きらいですね」などというネガティブな言葉らしい。そしてその上に否定するかのように黒の絵の具で塗りつぶされていたり、逆にヒマワリの絵だと言って明るい色も塗られてもいる。
作者は両親が亡くなり、現在福祉施設で暮らしているが、スタッフによると、自分が迷惑をかけたから両親はいなくなった、自分は悪い子だから大切な人に嫌われる、大切な人がいなくなる、といったネガティブな想いが作者を支配しており、そんな気持ちが高まると、紙を強迫的に要求し、床にうずくまって何枚も同じ言葉を反復的に書くのだそうだ。自分を襲うネガティブな感情に振り回されている作者だが、このように表現し続けることで何とか自分を保っているのだろうか? 作者の切実な感情が吹き荒れる心と、穏やかさを取り戻そうとする心が作品に現れている。そして何よりそれを見守るスタッフの温かいマナザシがある。(関)

 

 

 

 

 

 

「ひまわりと字」2018