新海 芽吹

しんがい いぶき

 

1997 年生まれ 佐久市在住

 

 

養護学校高等部を卒業後、通所施設に通うようになって2 年目の新海さんは、当初は日中の作業として手織り作業をやっていた。しかし、手織りにはあまり熱心に取り組めてないことに気づいた職員が、アート活動の時間に楽しそうに絵を描いているのを見て、自分が描いた絵を布に刺繍することを提案した。その刺繍は絵しりとりになっており、絵の下には文字も刺繍されている。生地の端から端まで埋め尽くし、新しい生地に代わってもしりとりは続いていく。そのしりとりに登場する言葉はとても個性的で、見る者を飽きさせない。

例えば、自分で生み出したオリジナルの動物キャラクター「・(てん)・(てん)兎」、「ヤヤヤヤヤギ」などや、「山迷路(ジュラシックパーク)」、「魚味(うおあじ)の牛乳」など、想像が膨らむような言葉が登場する。「長野」と書いて“どーや”、「落等」と書いて“びら” と独自の読み仮名をつけるなど、彼女は非常に言語能力に長けているのが見て取れる。刺繍の図案はシンプルな線の組み合わせだが、言葉を的確な絵柄として表現しており、デザイン性も高い。この刺繍しりとりはどこまで続いていくのか、楽しみで仕方がない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「刺繍しりとり」2016 2017