山口 太樹

やまぐち たいき

 

2007 年生まれ 塩尻市在住

 

山口さんは、学校の休み時間や自宅で時間があると、デッサンを描いているそうだ。飛行機やアルファベットのような文字、ユーチューブで見たお気に入りのバンドのミュージックビデオの一コマ。そういった頭の中の記憶をコラージュするように、スケッチブックの端から順番にではなく、ページを行ったり来たりしながら、空いている箇所を探して描き重ねていく。

 

 

 

「無題」
油性マーカー、水性マーカー、ノート

 

 

2019年図録より

 

明るく元気な小学校6 年生。教室では、椅子を前傾に脚を浮かせてゆらゆらと、アンバランスな姿勢で鼻歌を歌いながら描いていた。「何を描いているの?」と聞けば、「カンガルー!西濃!」と元気に答えてくれる、ごく普通の小学生の姿だ。だがひとたび彼のスケッチブックを開けば、どのページも、とても小学校6 年生のイメージとは思えない独特な雰囲気のラフスケッチが並ぶ。担任の先生は、「見たものや頭の中で思ったことを、言葉に出しながら自在に描くんです。」と言う。小さい頃からトラックやダンプカーが好き。自宅から空港が近く、家にいても飛行機が見える。
YouTube で好きな車やCM や音楽を見るのも好き。そんな彼が絵を描き始めたのは、意外にも昨年からだという。トラックや飛行機は、実際に見たものを後に描いているが、その場でのスケッチのような臨場感があり、独特なフォルムが作品の雰囲気をぐっと引き上げている。そこに重ねるように描かれた四角い枠は、どうやらテレビ画面らしい。作品からは、一見コラージュのような厚みも感じるが、これは、毎日ページを行ったり来たりしながら、様々なパーツを描き重ねていることによる。ものに対するこだわりと記憶力の高さは生まれ持つ特性なのかもしれないが、それが表現力によって活かされている。大好きなトラックやジェット機、マクドナルドやゲーム、お父さんと一緒に聴いたBOØWY のミュージックビデオや地元のお祭り。小さい頃から頭の中いっぱいにあったイメージをペンで表現するという手法を、今手に入れたばかりの少年のこれからに期待したい。(鈴木真)

 

 

「無題」2019

 

 

 

 

「無題」2019

「東京2020 NIPPONフェスティバル」共催プログラム
信州・アート・リングス ~文化でつながる。文化を創る。そして美しい未来へ~

長野県では、(公財)東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会と
「東京2020 NIPPONフェスティバル」共催プログラムを開催します。
長野県の魅力ある文化プログラムをお楽しみください。

東京2020 NIPPONフェスティバル

主催-長野県/長野県教育委員会/ 信州ザワメキアート展2021 実行委員会
共催- (公財)東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 / 茅野市美術館
長野県 令和3年度 障がい者の芸術作品展開催事業
長野県県民芸術祭2021参加

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