小池 功一

こいけ こういち

 

1963 年生まれ 北佐久郡軽井沢町在住

 

これはカレンダーである。その日の予定や着る服、食べたい物などが書かれた紙が、ダンボールの台紙に糊で貼り付けられている。べっとりと糊をつけて貼り重ねてあるので、分厚いところでは10 センチくらいの厚みのある塊となっている。それに吊り紐をつけて壁に掛けてもらっているので、小池さんはいつでもそのカレンダーを見ることができる。以前から毎月のカレンダーを手書きし、スケジュールを書き込んでいた。そこには、お母さんがハガキに書いて送ってくれる施設に迎えに来てくれる日や、ドライブや映画鑑賞などの施設の行事、あんパン(を買いに行く)、ガチャンコーヒー(自動販売機で缶コーヒーを買う)といった言葉が書かれていた。小池さんはこの2 年ほどの間に歩行が困難になり、文字や数字も以前のようには書けなくなった。昔は日付と曜日を暗記していて、○年○月○日は○曜日と正確に言うことができていたらしいが、最近では判読できない線のようなものしか書けない。16 歳から福祉施設で40 年間を過ごしている小池さんが、いつからカレンダーを作っているのかわからないが、相当昔からのようだ。カレンダー作りへの熱意は今も変わらず、スケジュール(のようなもの)を書いた紙をダンボールの台紙に貼る作業は小池さんの日課となっている。しっかりと糊付けされた紙一枚一枚には小池さんの人生が詰まっているようで、実際の重さ以上の重みを感じる。(大谷)

 

 

「カレンダー」2018