宮入 公一

みやいり こういち

 

1959 年生まれ 松本市在住

 

 

柔らかそうなタオル生地に糸が縫い込められているかのようだが、実際にはとても固く、固く縫い縛られている。そしてそこにある物体は、不思議なイキモノがうごめいているようにも見える。

作者は福祉施設で暮らしながら、若いころは陶芸作業など活動的なことができていたが、現在は決まった作業もなくのんびりした時間を過ごしている。そんな中で、身近にある古くなったタオルを手でぎゅうぎゅうに固め、以前縫製作業で使われていて残っている糸を縫い込んで、不思議なカタチを創り出している。自由に使える材料も限られているが、そういった制限があるからこそ、素材をいとおしむように、手の中で工夫しながら形を創り出しているのかもしれない。そして若いころはもっと様々なことで活躍していた自分、これまで紡いできたモノガタリも縫い込まれているかのようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「イキモノたち」制作年不詳