上條 太瑚
Daigo Kamijo
1995年生まれ 北佐久郡立科町在住
水 Water
月に一回ある福祉施設でのアート活動に、上條さんはある日突然参加するようになった。支援者からコバルトブルーの絵の具を含ませた筆を渡されると、彼は一気に筆を紙の上に走らせた。彼はそれ以降、コバルトブルーしか使わない。その色へのこだわりは、言葉でコミュニケーションができない彼の主張のように感じられる。
One day, Kamijo suddenly joined an art workshop at a carehome that is held once a month. When his supporters gave him a brush that was dipped cobalt blue color, he ran the brush across the paper in one stroke. He has only used cobalt blue since then. His obsession with color feels like hisself-expression even if he can’t express his thought in words.
無題:アクリル絵の具、キャンバス
Untitled: acrylic on canvas
日々 Daily life
上條さんはザワ キアート展2017 で入選した頃は施設のアート活動に積極的に参加していましたが、最近では顔を出すことはほとんどありません。専ら施設の周囲を散歩するのが日課となっていて、木の枝など自然にあるものに興味を示しています。コロナ禍以降、施設で生活するみなさんにとって負担になることもたくさんありましたが、散歩中に自然に触れることが上條さんの心地よい時間となっているようです。またいつかアート活動に参加してもらえることを心待ちにしています。
(支援者 社会福祉法人 しらかばの会 たてしなホーム 小野 道佳)