ザワメキアートについて

障がいのある人が表現した作品に向き合ったとき
どこか心がザワザワとし
不思議な感覚を覚えるものがある
忘れていた 眠っていた 自分の感覚のどこかが
くすぐられたり 揺さぶられたり…
そんな作品を展示します

見ーつけた

この作品展は、長野県内で障がいのある人が、
ひそかに、黙々と、コッソリと、
時には堂々と表現した作品を公募して、
選ばれた作品と作家を
県内外で紹介しようとするものです。
個性豊かな、心ザワメク作品をお待ちしています。

アール・ブリュット(生(き・なま)の芸術)とは1940年代にフランスの画家ジャン・デュビュッフェによって考案された美術の新しい考え方で、現在日本では「障がい者の美術作品」のような意味で使われています。それは、デュビュッフェがそう名付けた作品の中に精神障がいのある人や幻視家、または正規の美術教育を受けていない人などが制作した絵画や彫刻、表現なども含まれていたからです。日本で作品が紹介された1990年代、まだ障がいのある人の作品は美術館などの企画展で紹介されることも少なかったため、そのインパクトはとても大きいものでした。現在、エイブル・アートに代表されるようなアートプロジェクトによって、人が生きるチカラやネットワークをつくっていく取り組みも全国に広がりました。単純に「アール・ブリュット=障がいのある人の作品」ではくくれない文化が日本には生まれつつあります。
この公募展では、日本のそうした「アール・ブリュット」がブームとなった背景の中で、一括りにされてしまいがちな「障がいのある人の表現」を改めて、長野県の障がいのある人の公募の中で見つめ直したいと考えます。地域の福祉施設やアトリエ、自宅などで生まれる表現が、障がいのある人の生きる力や、幸福に繋がっていることだけでなく、鑑賞する人を感化する、アートとしての底力を持っていることをご紹介できればと思います。