風間 直子

かざま なおこ

 

1970 年生まれ 長野市在住

 

今にも消えてしまいそうな作品の数々。じっくりと目を凝らさないと何が描いてあるのかわからないほど、薄い。重度の摂食障害で、中3 の冬から30 年以上入退院を繰り返しているという風間さん。元々、絵が好きで絵画教室にも通っていたそうだが、「昔、下手って言われたど、とにかく描きたくなっちゃう。描くのは疲れるけど、描いていれば病気のことも忘れられる」と話す。7Hの鉛筆でデッサンをしたのち、色鉛筆で薄く色付けをするという控え目な作風は、こういった彼女の原体験から生まれたのだろう。作品のモチーフは庭に咲く花や木々、野菜、果物など。時には家族や支援者が持参したものを描くこともあるそうだ。取材時にはその1 枚1 枚の作品にまつわる思い出を語ってくれた。スケッチブックの数ある作品の中から「クリスマスローズ」に目を引かれた。この花は華やかな名前を反して、半日陰を好み、下向き加減にひっそりと花を咲かせるそうだ。風間さんは今日もひっそりと、誰にも気づかれないような薄さで絵を描き続けている。(中村)

 

 

「クリスマスローズ」2018